2023/02/04 11:41



Labの挑戦をひも解く。

Tsukuba Place Lab(以下Lab)での「繋がり」から生まれた商品を集めたオープンラボ。その商品は一朝一夕で生まれたものではありません。コラボ相手との挑戦の歴史が詰まっています。どのように繋がりが生まれたのか?Labはどのように挑戦を応援してきたのか?そうして生まれた商品のこだわりとは?「ラボヒストリー」では、Labという場で挑戦してきた方へインタビューすることで、商品に込められた挑戦のストーリーをお伝えします!

#6はCITY TシャツをデザインしているDEPOT(ディーポ)の湊 誠也(みなと せいや)さん。TSUKUBA CITYだけでなく、今や80以上のまちでCITY Tシャツは売られています。なぜCITY Tシャツは始まったのか?DEPOTのルーツは?まちへの想いは?湊さんとLab代表堀下との対談からひも解きました。





その日、私も堀下も初めてDEPOTを訪れた。大通りに面したそのたたずまいは、街になじみつつも、独特な空気感に包まれていた。



店の前には大小さまざまな自転車が並ぶ。



扉をたたくと、カラフルなセーターを着た湊さんが現れ、フレンドリーな笑顔で握手をしてくれた。



店内は、木のような甘い香りがただよい、アップテンポの曲が流れていた。店内を眺めると右も左もオリジナル商品で埋め尽くされている。

コーヒーを飲みつつ、流れるように対話がはじまった。



堀下「お店、こんな感じなんだ!何年やってるんでしたっけ?」

湊さん「11/24で20周年。」

堀下「すごい!」

湊さん「20歳になったこの店がちょっと大人になった気がしてる。11/10〜13に20周年記念としてURAYASUmarketsにDEPOTの商品をぜんぶ持って行ってポップアップショップをやったんだよね。19回も周年やってるし、毎回ここでワーッと騒ぐのもね、と思って20周年イベントをやることに消極的だったんだけど、声をかけてもらって行って、超楽しかった!」



湊さん「20歳の誕生日に『うちに来てよ』っていうのも変だなと思って。本当は、20周年の前日の11/23に江戸川沿いにサンドイッチを持ってサイクリングに行く『サンドイッチライド』っていうのをやろうと思ってたんだよね。もう20年くらい続けているイベントで、久々にやろうって言って。河川敷にいろんなとこからみんなが集まって、1日遊ぶっていうのをやりたいなと考えてたんだけど、雨だったから中止にして。店は開けるけど、別に何も特別なことはしなかった。」

堀下「20年の余裕を感じる(笑)Labも12/1が6周年で、全国からゲストが来てくれてありがたかったんだけれど、まだ周年イベントをLabでやらないっていうイメージにはなれない。まだ来てほしいもん。」

湊さん「普通そうでしょ(笑)」

DEPOTのルーツ

堀下「今はTシャツとかコミュニティでの活動もされていますが、20年前は自転車中心だったんですか?」

湊さん「今も1日に1台くらいはパンク修理とかしてるけど、もともと自転車カルチャー屋というか。」

堀下「最初からズレてた(笑)」

湊さん「『DEPOT CYCLE & RECYCLE(ディーポ サイクル&リサイクル)』っていうのが店名で。自転車のパーツをリサイクルしたものがテーマだった。あとは、仕事で自転車に乗る人たちが使うメッセンジャーバッグの日本の代理店としてはじめたんだよね。20年前はママチャリか、超真面目に自転車に乗る人しかいなくて、見せたかったのはその中間だった。自分としては、家族と一緒に自転車がある時間が好きだと思ってはじめた店で、紆余曲折あってこの5年くらいで今の形になって。この状態が一番いいなと思ってる。」

堀下「お店をオープンする前は?」

湊さん「勤めていたこともあったんだけど、あるとき10歳以上年上の先輩から『アパレルショップをやっているんだけど手伝ってくれない?』と言われて。海外に行って、日本であまり見ないようなものを仕入れてきて売るようなお店だったんだけど、俺も自分で何かやりたいと思ってたし、おもしろいと思ったから3年くらい一緒にやってた。2ヶ月に1回交代で海外に行って、本当死ぬ気で商品探して。山奥まで行って2週間探して、それで何も見つからないと、努力がパーでしょ?その人がすっごい目利きの人で、いろいろ教わったんだよね。」

堀下「いいですね〜」

湊さん「今は、できるだけ手に取りやすい金額でみんなにたくさん楽しんでもらいたいなって思いが強くて。だから当時とは扱ってるものが全然違うんだけど、ただ、いいと思うものに対して食らいつく嗅覚は今でも持っていたい。」

堀下「そのスピリッツがDEPOTにも受け継がれてるんですね。」

湊さん「扱っていたメッセンジャーバックは世界中で同時多発的に流行ってたんだよね。俺はフィラデルフィアのメーカーの奴と仲が良くて、そいつらが友達連れてしょっちゅううちに泊まりに来たり、俺もニューヨーク行ったりサンフランシスコ行ったり。アメリカにおいてはもうどこに行っても泊めさせてもらえるような友達が増えていったんだけど。このコミュニティが俺のコア。世界中で同じものが好きな仲間がいる。」



湊さん「Tシャツも一緒!ICHIKAWA CITYのTシャツを着てる人がいて、つくばでTSUKUBA CITY Tシャツをつくった人がいて...全国に同じTシャツを着る友達がいる。この感覚は、DEPOTをはじめて、アメリカの奴らと付き合ったから感じたことだね。」


CITY Tシャツが生み出す繋がり

堀下「いつCITY Tシャツをつくりはじめたんですか?」

湊さん「Tシャツをつくりはじめたのは、14周年だから、6年前か。14周年イベントのときに昔から来てくれているお客さんに押し売りするためにつくった(笑)みんなでボーリングに行って、ボウリング場の会議室みたいなところでみんなで飲んでるときに、マイクで『ハイ、君はサイズS?M?』って(笑)『押し売りじゃねえか!』とかワーワー言って(笑)それが最初。」

堀下「なるほど(笑)」

湊さん「でもそのTシャツを着たお客さんたちがまちの人から『それ欲しい』って言われるようになったそうで。それで『Tシャツ注文できますか?』って言い出して。押し売りだって文句言ってたじゃんてね(笑)それでつくって、ずっと店に並べて。そのときのお客さんは今でも来てくれてる。」

堀下「それはすごいですね。」

湊さん「Tシャツ買いにDEPOTにやって来るお客さんに『え、自転車屋さんなんですか?』って言われるのがうれしい。」

堀下「予想のできない繋がりで来てくれているってことですもんね。僕も直接湊さんに会ってTシャツをつくったわけではなくておもてなしラボ』に行ったときに鳥海孝範さんがSAKURA CITY Tシャツを着ていたことがきっかけでしたからね。『そのTシャツめっちゃいいっすね、つくば市のもつくりたいです』って言ったら、つくってる人紹介するよって言われて。『市川の自転車屋さんです』って(笑)なんで自転車屋がTシャツを?!と混乱しました(笑)Labの1周年のあとなので、2017年ごろですね。」



堀下「それからTシャツ、ロンT、パーカーを『正装』として着ています(笑)知事室にすらこのTシャツで行きますからね(笑)『つくば』を背負ってるからこれでいいんですよ。そうすると、イベントでも市長や参加者が着てくれるんです。」



堀下「僕は基本的に誰がつくっているか言えるものを身につけているんです。パンツも知り合いがつくってるやつだし、ジーンズも筑波大の後輩がつくってるやつ。まとっているものに対して全て顔が浮かぶし名前が浮かぶんです。だから、このTSUKUBA CITY Tシャツを着るときは『湊さんっていう市川の自転車屋さんがつくっていて...』という話をする。」

湊さん「CITY Tシャツに対する想いは全く同じ!今朝も、知り合いから連絡があって、和歌山県田辺市にいる人にプレゼントしたいから、TANABE CITY Tシャツを小ロットでつくりたい、と相談されて。あとは、先日イベントに来てくれた、市川で営業している姫路発祥のうどん屋さんが、HIMEJI CITYもつくりたいって言ってくれた。そういう、ICHIKAWA CITYからはじまったこのTシャツが、知り合いづてにいろんなまちでつくられている、とわかってくれる人がそれぞれのまちのTシャツをつくってくれてる。そんな気持ちのわかる人が、全国に80以上のまちでTシャツをつくってる。

堀下「想いを同じくしてる人たちが多いんですね。」

湊さん「千葉出身で、結婚して2人で北海道倶知安(くっちゃん)町に行った子がいて。その子がアウトドアとカフェをミックスした『SPROUT』っていう店をやってて、KUTCHAN CITY Tシャツを着てくれてるんだけど。この間、浦安に来た子がこの前、URAYASU CITY Tシャツを着てニセコに行ったら『私KUTCHAN CITY持ってます!』ってニセコで声かけられたんだって。『DEPOTで?って盛り上がったんです。』って教えてくれたの。これってもう友達でしょ?このTシャツはコミュニケーションの道具として通用する。」

堀下「僕もそういうことありますよ!つくばでベーグル屋さんがオープンして、そのベーグル屋さんがいい感じだったので、いつも通りTSUKUBA CITY Tシャツを着て買いに行ったんです。そうしたら『それ知ってます!持ってますよ!』って。『DEPOTくんついてる?』って聞いたら『ついてる』って言っていたのでじゃあ知り合いだ、と(笑)」


(右下がDEPOTのトレードマーク『DEPOTくん』)

湊さん「気持ちのいい人としかやりとりしていないし、紹介してもらえる人ともみんな気持ちのよいお付き合いをさせていただいてて。だから、買ってくれた人も気持ちよく着てくれてるんじゃないかな。」

堀下「CITY Tシャツは基本的に1人からの手売りじゃないですか。最初はLabでの手売りだけだったけれど、さまざまな事情でLabまで買いに来られない人がいたこともあってECサイト(オープンラボ)を立ち上げたんです。でもそこで買ってくれる人たちは、顔も名前もわかる人なんです。ECサイトではギフト包装のオプションもつけていて、プレゼント用に買ってくれる人もいるんですよ。」



つくばのまち、市川のまち

湊さん「つくばの人はつくばに愛があるよね。

堀下「そうだと思う。つくばに愛がある人としか付き合ってないのかもしれないけど(笑)」

湊さん「でも、つくばがああいうまちになったのって、50年くらい前でしょ?外から来た人たちもつくばを形づくっているよね。」

堀下「そうですね。筑波山の麓や地理的に周辺の地域などには築200年の古民家もあるけれど、中心部は計画都市。つくばに来て2代目、3代目くらいの人が多いです。新しいまちだから、新しいことに反発して足引っ張る人が少ないんだと思います。」

湊さん「どんどん新しいことをしていくのに好意的なんだ!」

堀下「つくば市は人口25万人に対して、毎年筑波大生が2,300人入学して来るけれど、9割が県外出身者。だいたいみんな大学の周りに住んでるから、学生で回ってるような経済圏が筑波大周辺にできていて、だから筑波大生はみんなつくばが好き。」

湊さん「筑波大生に対してまちからのリスペクトもありそうだね。」

堀下「そうですね!だからみんな、つくばをもっとよくしていきたいっていう気持ちは強いかも。いろんな街にそういう人はいると思うけど、つくばは若いまちだから、まちを愛する人が多いと思う。」

湊さん「それに対して、市川は歴史あるまち。江戸の大火があって、そこで逃げてきた商人たちが江戸川沿いに住んでるんですって。古くからの屋敷が多くて、保守的なイメージ。それがこの辺を含む北側のエリア。南側は、もともと漁師が多くて。でも後から埋め立てで新しく土地ができたから、今は若い人たちが増えてきてる。」

堀下「なるほど。」

湊さん「CITY Tシャツを他の町でやりたいって言ってた人の数番目が浦安で。4, 5年前、その人と一緒に『ICHIKAWA MAP』をつくったんだよね。彼女がデザインしてくれて、一緒にコンセプトとかぜんぶ考えながら、メッセージを込めてつくってる。これをつくったことによってお店の横の繋がりができて、よりおもしろくなった。さらに葛飾区からも『やりたい』と声があがって一緒にやって。」



湊さん「本当に気が合う人たちとしかやっていなくて。これ別に金儲けのためじゃないからね。『みんなでチラシを一緒につくりませんか』という声かけで始まったけれど、そこから『いろんな人と仲良くなろうぜ』という動きになって、新しいコミュニティや違う業種の人たちと知り合えた。だからやっぱり、新しいエリアのほうが新しいことするときに『いいね』って言ってくれる人が多いかも。」

堀下「そんな気がする。」

湊さん「正直、市川のまちは最初あまり好きじゃなかった。さっきも言ったように保守的だから。それこそ20年前に店を出そうとしたとき、市川駅のすぐそばではじめて、最初の7年はそこで営業していたんだけど。そこから今の場所に移って13年なんだよね。駅前はさらに保守的な印象で、そんな中で新しいことをやろうとしても反応が悪くて。でも好きになりたいなと思っていろんなことをやるようになって。もっと『俺たちのICHIKAWA CITY』として好きになりたいなっていう気持ちになったんだよね。」

そこまで話したところで、DEPOTを出発する時間になってしまった。というのも、おすすめのお店があるとのことで、湊さんがお昼を予約してくれていたのだ。湊さんの運転で、市川のまちを走る。まちの話を聞くと車窓の景色が変わる。

住宅街を抜け、案内された場所は古本屋カフェ『アトリエ*ローゼンホルツ。湊さんはここを『アトリエ』と呼んでいた。



扉を開けると、本やアートがお出迎え。



廊下を進み、部屋に入ると、意外にもカラフルで雑多な空間だった。

堀下「古民家なのに仰々しくない。随所にギャップが多い気がする。古民家なのにカラフルな感じとか。」



奥から店主『マリさん』が現れて出迎えてくれた。

湊さん「マリさん、今日本当はお店休みだったよね?連絡してから気づいた!」

マリさん「いいのよ!」

そのやりとりに、2人が互いに気の置けない相手であることが感じられた。

堀下「はじめまして、堀下と言います。」

湊さん「もう5年くらいTSUKUBA CITYを売ってくれてるんだよね。」

マリさん「つくばから!この前『竹園』っていうところに行きましたよ!『なずな』さんに行ってきたんです。」

堀下「なずなさん!マルシェに出てもらったりしていますよ!」

マリさん「うちの絵本ができたから、なずなさんに置いてもらおうって。それで打ち合わせに行ってきたんです。知り合いがね『マリさんに絶対なずなさんに行ってほしい』って。」

湊さん「『100年生きられた家』ってタイトルで。ここ築100年なの。」

堀下「絵本をつくった?!」



湊さん「アトリエの2階に毎日来て絵を描いてたイラストレーターさんが、絵本を描いてくれて。」

堀下「元々ここで描いてた人がこの絵本を書いてるってのがいいですね。」



食卓にはすでに料理が準備されていた。参鶏湯の煮えたぐつぐつという音が心地よかった。「音楽がなくても成り立つ空間っていいよね」と堀下がつぶやいた。

マリさん「千葉の丸鶏なの。チキンスープはそのガラでとっていて。だからすごい栄養入ってるのよ。」

堀下「優しい味。」

湊さん「優しいよね。でもこの店は地元の人でも知らない人が多くて。」

堀下「わかりづらい場所ではありますもんね。お店に来たというより、暮らしにお招きいただいた感じがするもん。」

湊さん「ほんとだよね。でも不思議にすぐ馴染めるというか。」

マリさんは、次々と小鉢やごはんやお茶を運んできてくれた。

湊さん「これおいしい!!」

マリさん「この野菜はね味噌と和えたもの。誠也さん、みんなでつくった味噌があったでしょ?あれとコチュジャンとにんにくとごま油を混ぜただけなの。」

湊さん「これ絶対お米食べた方がいいよ!」

マリさん「お米は、うちのお客さんがつくってるコシヒカリ。おかわりもあるわよ。」

料理が出揃うと、マリさんも会話に加わった。

マリさん「誠也さん、この間の日曜日に、〇〇さんに『ここでなんかやらせてくれ』って『マリさん韓国の料理をちょっと出して』って言われたの。そのとき、OKよって言ったんだけど、そうじゃないほうがいいかなって。日本酒とかワインとか、例えばノンアルコールとかビールとかを出してもらって、それで例えば、◎◎ちゃんのパテ、あるときには誠也さんのカレーとか、みんなの一芸を一応セレクトさせてもらうのはどうかなって。」

湊さん「めちゃくちゃいいっすね。やりましょやりましょ!」

マリさん「いいよね!そうすると、ニューローカルの畑で打ち合わせするとまた楽しいじゃない?ほかにも**さんが...」

続々とアイデアが出て、あっという間に話がまとまった。料理を口に運びながら聞いていた私たちに、湊さんが説明してくれた。

湊さん「一緒に畑をやってるメンバーがいろんなことできる人がいて。お店をやっている人もいるし、お店はやってないんだけどプロ級の人も何人かいて。酒屋さんをずっとやってる人が、さっきの話を持ってきたの。」

マリさん「お店ごっこじゃないんだけど、仲間内でやって、そこから他の一般の人も来てくれるのがいいわね。」

湊さん「本当にコミュニティの中でビジネスができてるよね。」

マリさん「みんなそれが楽しくて。じわじわと大きくなるといいよね。じわじわ。」

食事を食べおわったあと、アトリエの中を案内してもらった。



2階に上がると、アート作品が所狭しと飾られていた。

湊さん「みんなフルにここで遊んでるよね!」





湊さん「ちなみに、本は全部100円で売ってる。もともとご主人が40年くらい古本屋さんをやっていて、ここでもやってる。まあここ『古本屋カフェ』って言っているけど、そうじゃないんだよね。」



湊さん「アメリカの仲間の友人のひとりがいきなり訪ねてきたことがあって。ブライアンて言うんだけど。『日本に来たら誠也のとこに行けって言われたんだ』って。それで布団持ってきて1ヶ月くらいうちに泊まってたんだけど(笑)そいつ教育者になりたくて。いろいろあって、のちのち大学で建築学の勉強をしたんだけど、建築家を育てるような学校をつくりたいって。知り合いの革新的なことをやっている、ともに作るリノベーション屋の直ちゃんと会わせたら意気投合して。じゃあせっかくだから夏休みに高校生向けのデザインスクールやってみないかって提案して、ここ(アトリエ)を借りたの。『アトリエは自由に使っていいわよ』って、マリさんに初めて会ったときに言われて、そのまんまその通りにさせてもらってるっていう感じ(笑)」

堀下「いいですね。あれ?直さん…?ぼくTsukuba Place LabをDIYでつくると決めて、勉強するために1回だけDIYイベントに参加したんですけど、その際の講師だった方だと思います!」

湊さん「そうなんだ!!めっちゃいいよねつみき設計施工社アトリエでやったデザインスクールがめちゃくちゃ楽しくて、直ちゃんとブライアンは夏と冬に2回ずつくらいワークショップをやった。そのあとは『The Red Dot School』って名前を変えてやってるんだよね。」

堀下「そっか、そうなんだ!」

湊さん「元々俺たちが昔作ったTOMONIという自転車があって、ロゴをフィラデルフィアの友人エミリーがデザインしてくれたのだけど、”ともに”っていうコンセプトが一緒で、このTシャツも気に入ってくれてる。」



湊さん「おもしろいよね。そうやって、気持ちよく繋がった人とずっと繋がれてるのは、うれしいね。」



アトリエまでご一緒したことで、湊さんが市川のまちの人たちと「気持ちよく」「楽しく」活動している様子が見て取れました。

「古本屋カフェ」でありながら地域のハブであるアトリエ。「自転車屋」から「Tシャツ屋」もとい人が集う場所になったDEPOT。かつて「コワーキング」を掲げていながら仕事場ではなかったLab。雰囲気は違えど、そこには同じ空気感が流れているような気がしました。

まちへの愛というのはきっと人との出会いから生まれるのではないかと思います。湊さんのまちへの想いがTシャツという形で実を結び、日本全国へ飛び散っていく。そして、CITY Tシャツから新しい出会いが日々生まれる。そんな地域を超えた「繋がり」を楽しんでください。


株式会社しびっくぱわー 青木優美

Tsukuba Place Lab

“みんなでつくる、みんなの場“というコンセプトのもと、2016年の着想から、クラウドファンディング、DIY、4日間に渡るオープニングイベント…とたくさんの方を巻き込み巻き込まれながら創業し、運営を続けてきました。創業から5年半で延べ17,000人以上もの方がご利用くださっています。「異なる価値観が出会う、アイデアを共有できる場。人と人とを繋ぎ、やりたいことを実現していくための場」を提供するため、年間350本以上、累計1,700本以上のイベントを企画運営し、エネルギー溢れる場を、まさに“みんなでつくって“育んでいます。 Labという場を通じて、より多くの人が挑戦できる社会を実現したい。そして挑戦を本気で応援し合える文化を醸成したいと考えています。Labはこれからもコラボレーションと実験を繰り返し、「あらゆる挑戦を応援する場」であり続けます。